こんにちは、中曽根です。
前回(第18回 リスティング広告の運用ポイント)では運用全体について述べましたが、
今回からは各論的に、運用のポイントを細かく考えていきたいと思います。
シリーズ:「売れない時代の中小企業Web戦略
第19回
プロモーション(4)検索連動型広告-SEMのポイント ②指標と費用対効果
キーワード別にクリック数を想定
第16回(プロモーション(1) 検索エンジン対策「現状把握・キーワード選出編」)では、自社のキーワード選出方法について考えましたが、SEO同様にリスティング広告においても検索キーワードが当然関連してきます。
ユーザーの検索ワードによる結果画面で自社広告タイトルとテキストが順位表示されてくるわけですので、その重要性はお分かりいただけていると思います。
そこで押さえておきたいのが、クリック率(CTR)です。
クリック率/CTR=クリック数÷表示回数/IMP×100
いくら頑張って、1ページ目に表示されていたとしてもクリックされなければ意味がありませんね。クリック率は検索数から実際に何クリックされるかを予想する数値で、未運用企業にとっては1%~最大5%程度に見積っておきましょう。
これにより、キーワード別にクリック数を想定しておきます。
キーワードA:検索ボリューム50,000×クリック率2%=1,000クリック
コンバージョン率で考える損益分岐
ここで、ついでに広告クリック数に対するコンバージョン(購入、予約、申込等)数としてコンバージョン率(CVR)が広告の成果を判断する指標となります。
コンバージョン率/CVR=コンバージョン数÷クリック数×100
いいかえると実際に広告を見てくれた人のうち、どれだけが購入や申込などしてくれたかとう指標となります。
例えば売価1,000円で利益500円の商品に、上位表示可能なクリック単価(入札金額)100円で広告掲載したとします。
コンバージョン率が仮に1%だとすると実際には、1購入につき掛る費用は
クリック単価100円÷1%=10,000円
なんと、1取引ではマイナス9,500円というものすごい赤字となってしまうわけです。(顧客生涯価値:LTVからみれば違う捉え方もあるかもしれませんが、企業会計では予測売上は計上しないので、ここでは考慮しません。)
ここで、このクリック単価では高すぎるのでダメだ、違う方法に替えなければいけないということになるわけです。
逆にコンバージョン率を上げることが出来れば、クリック単価やクリック数が同様でもコストを抑えることが出来るので、ビジネス成果がの向上に繋がってくるということになるわけです。
広告費用対効果の考え方
リスティング広告の予算は、全販売アイテムかアイテム別、店舗別、あるいは会社全体、事業部単位ごとに管理をしているかと思います。
広告予算なのか販売促進なのかという語彙的な問題ではなく、実際確保可能な広告予算のうち、リスティングには幾ら投下することが出来るのかを、年度、4半期、月次単位で一般経費同様に予算立て頂く必要があります。
一般的に広告費用対効果は、1コンバージョンを獲得する為にいくらかかっているのか=顧客獲得単価/CPAで、また投下広告費用に対する成果はどの程度であったか=広告効果/ROASをつかって業務報告します。
これらの数値を成果指標として、CPAを下げつつROASをあげるというのが理想的なパターンですが、リスティング広告においては、以外に相反する場合が多いのも現実です。
中小企業は運用に注意!
ここで、中小企業のリスティング広告の運用においては注意が必要です。予算も何もかもが不足しがちな中小企業です、注意して運用しないと結果として予算の垂れ流し状態で、成果は無しという最悪の結果を招きかねます。
何故なら、リスティング広告においては別名クリック課金/CPC広告であるから、予算立てがなくては費用の上限を上回り結果的に運用失敗に陥るからです。
まずは、予算に対する成果をどのように考えていくかについて、広告費用とその成果の指標の設定について考えてみます。
費用)
・リスティング広告費用=クリック数(表示回数/IMP×クリック率/CTR)×クリック単価/CPC(入札額)
・顧客獲得単価/CPA=広告費用÷コンバージョン数
成果)
・成果=クリック数(表示回数/IMP×クリック率/CTR)×コンバージョン率/CVR×利益単価・広告効果/ROAS=成果÷広告費用
ここで利益単価という表現を使っていますが、単純に1取引当たりの販売金額かまたは粗利、あるいは間接コストを差し引いた営業利益であるかなどは、企業毎の選択によるでしょう。
さらには、全社/全店舗での集計であるのか、取扱商品カテゴリー、事業部またはアイテムごとに効果測定するのかも必要に応じて選択ください。
成果指標を設定してますか?
ここで、他に直接販売/売上だけが成果とも限りません。
予約申し込みや、問合せ、アンケート等意見聴取等の場合も実際の獲得コストに換算し、もしユーザが・・・・というアクションまで至ったら幾ら、というようにコストを可視化することで広告費用対効果/ROASを算出し、適切に運用することが出来るのです。
(ROASは、投下広告費用に対する売上になりますので、値が大きい方が望ましくなります。)
例えば、アンケート取得において1回答につき通常のアンケート謝礼+経費として1,000円を平均客単価として売価設定する。
あるいはリクルーティングやキャンペーン告知など重点対策ページへの流入、滞在時間などにおいて、1ユニークセッションを3,000円の平均客単価として売価設定する。
これをGoogle AdWordsやYahoo Overtureのコンバージョン測定タグを設定して該当ページへ設置することで、簡易的なコンバージョンとROASを測定することが出来ます。
まとめとして、他の予算同様に広告(今回はリスティング)の費用対効果も予算に対比してどうであったかを成果指標にまとめる、さらにはデータ集積して年度比較も行い、運用管理ができるだけでなく報告会資料としても活用できます。
さらには、いざ人事異動で引き継ぎといった場面にも会社にとって大切なナレッジ=資産として後任の方へ的確に引き継ぐことが出来るのです。
(※サイト・パフォーマンス低下の原因が、以外に担当者の異動に関わってることが多いのも現実のようです。)
リスティング広告の運用の課題とは?
・予算を上積みできるので、さらなるクリック数によりコンバージョンを獲得する・費用がかさみすぎるので、入札価格(クリック単価)を抑える・費用対効果を上げるためにコンバージョン率を上げる
※上記の場合は広告の調整にとどまらず、
サイト運用も同時に課題抽出~調整~確認が必要です。
このような課題が挙げられますので、ここから自社にとって何をどのように調整していく必要があるかを仮説設定して、対策していくことになります。
この部分も代理店へ任せるのか、自社でも頑張って運用していくかなど対応が変わってくると思います。
今回はリスティング広告の成果指標と費用対効果について考えてきました。
今回もお付き合いいただきありがとうございました。
次回予告
シリーズ:「売れない時代の中小企業Web戦略」
第20回
プロモーション(5)広告着地ページの調整-LPO


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